【インタビュー】グリー株式会社/秋山仁氏 - 個人戦からチーム戦へ。チームで戦うために、自らが常に成長し続けたいと思った(4/4ページ)
メリルリンチ証券・投資銀行部門のディレクターとして活躍をしている中、急成長中のグリー株式会社に出会い参画を決意。その後、会社の環境が大きく変化していく中、経営企画部長、コーポレート本部長、取締役執行役員常務と、重責を担いながら会社を牽引してきた秋山仁氏に、そのキャリアストーリーを伺った。
※インタビュアー/株式会社Widge 代表取締役 柳橋貴之
どのような切り口で改善されていかれたのですか?
先ほどの管理会計の話になりますけど、パナソニックで財務責任者を務めた水野(現・執行役員経営管理本部長 )が来てくれて、それまで無かった部門別採算管理の導入なども含めて、改革を推進してくれました。事業側も、自分達が提供するプロダクトごとにPLをしっかりと把握することができるようになったので、だいぶ意識が変わってきました。
それまでは、あまり綿密に行えていなかったのですね。
そうですね。仕組みが出来上がってくると、「気合で乗り切ろう」みたいなことではなくて、「一応この枠組の中でやっていれば、いけるかな…」とか、より建設的な議論ができるようになりました。多少の動揺はあるにせよ、決めたことは絶対にやり抜こうと。方向性をしっかりと明示して進めてこられたのは良かったですね。
そういった改革が、徐々に形になってきていますね。
まだまだこれからですけど、ようやく攻めることのできる体制になってきたと思います。
今の役職を抜きにして、もともと仕事に対しての取り組み方で大切にしてることなどありますか?
一貫して思っていることは、自分を磨き続けたいということですかね。 前よりは少しでも改善していきたい、昨日の自分より少しは成長していたい、そのために努力を続けたい…っていうスタイルはずっと持ち続けています。
会社という視点で見た時に、やっぱりチームで戦っていかないと勝てないので。 そのためには、どうやったら皆が頑張りやすいかとか、力を出しやすいかとか、いろいろ考えるようになりました。どういった方向に目標設定をした方が良いのか、この場合は刺激を与えた方が良いのか、サポートをした方が良いのか…とか。 ものすごく基礎的なことなんですけど、自分が自分が…というところから、チームがとか、会社がという考えになったので、そこが一番大きく変わったところです。
先ほど、水野さんというお名前が挙がりましたが、やはりそういった方々のお力も大きいということですね。
本当に大きいですね。経験も知識も豊富です。 同じタイミングで、現在法務総務部長で執行役員の梅屋も来てくれました。 ちょうど私が取締役としてコーポレート全体を見ていくというタイミングに、二人の力が加わって、すごく助かりましたし、私が変化していく中での存在は大きかったですね。
今後のビジョンなどございますか?
やっぱり事業を成長させる、社員のためになるためにも、自分を磨き続けていきたいという思いは根底にありますよね。 口で言うのは簡単なので、そうじゃなくて、本当にチャレンジをし続けていかないといけないと思っています。 三菱商事の時もそうですし、メリルの時もそうですし、いろいろと紆余曲折がありながら今があるので、やっぱりその思いは持ち続けていきたいと思っています。
たとえば、リタイア後に何かしたいことなどあるのですか?
特にないですね(笑)。ずっと働いていたいです あとは、リタイア後にしたいことを、既にもうやっているという面もありますかね。 お茶もそうですし、F1のレースを見に行くのも大好きなので、いろんな所に見に行ってますし(笑)。
最後に、チームの方々に何かあればと思いますが、いかがですか?
今の立場になってからは、ずっと「事業の健全な成長を支える」ということをミッションに掲げています。
低迷してきた4年間を、チームとして耐えてきたという側面もあるのですが、ここからが本当に楽しいところなので、一緒に実現していきましょうという思いを強く持っています。 やっぱり、1500億円規模の経理をやっていると思ったら700億円になっちゃった…とか、いろいろと思うところもあったと思うんですけど、「絶対に復活するから」と、「仲間を信じて耐えてほしい」と、ずっと言っていました。 だからこそ、仲間を信じて、まさにこれから改めて成長していこうというのが、皆に対する思いですね。
あとは、こんな僕でも、少しはまともになってきたので、「あんなにひどかった人でも変わることができたんだから自分もやってみようかな」と、ほんのちょっとでも思ってもらえるきっかけになれたら嬉しいですね。 皆の力を合わせて、これからもっと成長していきますよ。